「英語は小さい頃から早めにスタートした方がよい」
「赤ちゃんは、英語のLやRの聞き分けられる」など、耳にした方も多いのではないでしょうか?
今回は、英語の早期教育をお考えのご父兄を対象に、赤ちゃんから1歳ころまでのお子さまの効果的な英語の学習方法をご紹介します。
せっかく早期に英語教育をスタートさせても、やり方を間違えて英語が身につかなければ、もったいない!!
そこでぜひ、効果的な英語の学び方を身につけて、お子さまと楽しく英語をスタートしてみましょう!
では、さっそく「どのような教育方法が効果的か?」について、お伝えしていきます。
TVのかけっ放しはNG!大事なのは「コミュニケーション」を通して学ぶこと
赤ちゃん用の英語CDや英語のTVが、たくさん売られていますが、
これは、ただ聞かせればいいのでしょうか?
答えはNG!
幼少期の英語学習は、「正しいインプットのしかた」があります!
どういうことかと言うと、赤ちゃんは、人を介して一緒にコミュニケーションをとりながら音を学びます。ただCDを聞かせるだけだったり、英語の動画を見せるだけでは、赤ちゃんは音を学びません。
つまり赤ちゃんは、父親・母親などの人間とのコミュニケーションを通して、音を学んでいるのです。
ですので、CDやTVといった機械から聞こえてきた音に関しては、脳に記憶されなくなります。
実際に、赤ちゃんがどのように外国語の音を学んでいるのか?という実験結果がありますので
ご紹介します。
赤ちゃんが1番音を吸収するのは、人から直接聞こえてくる音
実験では、生後10ヶ月から11ヶ月のアメリカの赤ちゃんを対象に、計12回の台湾語のレッスンを行いました。
レッスンは3グループに別れて
- 直接人がレッスンを行なって、台湾語の音を教えるグループ
- CDを通して、台湾語を聞かせるグループ
- テレビを見せて、台湾語のレッスンを見るグループ
これら3グループの中で、どのグループが一番音を学んだか?を実験してみました。
すると、人が直接コミュニケーションをとりながらレッスンをおこなったグループのみ、
アメリカ人の赤ちゃんも、台湾人の赤ちゃんとほぼ同様に台湾語の音を聞き取れたそうです。
いっぽう、CDを聞かせるだけや、動画を見せただけのグループのアメリカ人の赤ちゃんは、
台湾語のレッスンを全く受けなかったアメリカ人の赤ちゃんとほとんど同じ、
つまり、台湾語の音を聞き取れませんでした。
TED 赤ちゃんは語学の天才 パトリシアクールより抜粋
ブルーの△マークが、アメリカの赤ちゃんの音の正解率です。
アメリカ人の赤ちゃんが、人とコミュニケーションを取りながら台湾語を学んだ場合、台湾の赤ちゃんと同レベルで、台湾語を聞き取れていることが分かります。
生後6ヶ月目あたりから、英語教育をスタート
可能であれば、生後6ヶ月目あたりに英語学習を始めて、英語の音に親しむことをオススメします。
なぜなら、6ヶ月を過ぎて、11ヶ月を迎える頃までに、赤ちゃんはよく使われる音は記憶し、あまり聞かない音に関しては雑音として処理しはじめるからです。
つまり、11ヶ月目以降の赤ちゃんは少しずつ、英語特有のLやRといった、日頃使われない音は雑音として処理しはじめて、聞き取れなくなっていきます。
記憶にとどめるようにするには、人とのコミュニケーションを通して、英語などの日頃使わない音にも慣れ親しませることが望ましいです。
実際、1歳未満のアメリカ人の赤ちゃんと、日本人の赤ちゃんを対象に、いつから赤ちゃんが音の取捨選択を始めるのかテストをした結果があります。
その結果、生後6ヶ月目に行なったテストでは、アメリカ人と日本人の赤ちゃんは、
国籍に関係なく、英語と日本語の音を、同じレベルで聞き分けることができました。
つまり、生後6ヶ月の赤ちゃんは、国籍に関係なく、みんな等しく全ての音を聞き取る力を持っています。
しかし、7ヶ月目あたりから、アメリカ人の赤ちゃんは、
日本語にしかない音を聞き取ることができなくなっていきました。
また、日本人の赤ちゃんも同様に、英語にしかない音を聞き分けることができなくなっていました。
下記がその実験結果のチャートです。
TED 赤ちゃんは語学の天才 パトリシアクールより抜粋
つまり、この赤ちゃんの音の聞き分ける力を維持するには、
生後6-7ヶ月目あたりから、母国語にはない音をインプットして、脳に記憶させること
が大切だということが分かります。
幼児期の音の学び方に関する実験結果についてもっと知りたい方は、こちらの動画をご参照ください
もちろん6ヶ月目以降にはじめても、間に合います!
もちろん、6ヶ月を過ぎたからといって、英語の音を聞き取れなくなるか?というと、そうではありません。
1歳を過ぎても、聴覚は目まぐるしく成長を遂げ、音を聞く力は抜群に高い時期です。
聴覚は7歳を過ぎるまでは、どんどん成長していきます。
また、絶対音感と呼ばれる、音程を正確に掴む力も、7歳くらいまでなら身につきます。
ですので、この7歳くらいまでの、音のゴールデンタイムに英語の音を学べば、英語の音を聞く力は十分につきます。
実際に、英語系YOUTUBER、バイリンガールのちかさんも、小学生の低学年の頃にアメリカに住みはじめて、大学卒業後に日本に戻られましたが、完璧な英語を話されます。
ですので、生後6ヶ月を過ぎても全く問題ありません!
幼少期の英語教育方法
英語の正しい音をインプットすることが、リスニング力が非常に高い、この年齢のお子さまには効果的です。
できれば、動画など視覚的なものを使って、シチュエーションごと覚えられるような学習法に重点を置いてみましょう。
なぜなら、この年齢のお子さまは、目や耳から入ってきた情報を ” 丸ごとスッと” 吸収できる力があります。
赤ちゃんは、左脳よりも右脳のほうが活発に働いていて、感覚やイメージを使って言葉を覚えていきます。
ですので、動画など視覚的なものを用いて英語に触れることで、覚えやすく、記憶に残りやすくなります。
もちろん、英会話教室に通って、先生から学ぶこともOKです。
しかし、まだお子さまが小さいうちは、集中力が続かなかったり、無理やりさせると嫌がったりすることもあるので、おうち学習でも十分です。
ただ、お家学習のときは、先にお伝えしたように、コミュニケーションが必要になりますので、ただ動画を見せっ放しにするのではなく、一緒に動画を楽しんでいきましょう。
下記にあげる動画は、お子さまもご父兄も一緒に楽しみながら試聴できます!一緒に歌ったり、体を動かして踊ったりして英語に楽しく触れましょう。
以下の動画はわたしがオススメする動画です。
歌を通して、耳・頭・目・といった体のパーツを覚えます。
親子で一緒に踊って歌うと、お子さまも喜ぶこと間違いなし!です。
こちらはアルファベットソングです。一緒に歌いながらABCを覚えましょう!
1から10までの数字に慣れ親しむ音楽です。ゆっくりのスピードなので、一緒に歌いやすいです。
100均の本も活躍
ダイソーで売られている本の中には、日本語と英語の両方を書いているものがあります。
日本語を教えるように、英語の単語も一緒に教えてみましょう。
ご父兄の発音は、この時は気にしなくて大丈夫です。
お子さんは「一緒に学ぶ」ことを楽しんでいるのです。
コミュニケーションをとりながら英語に親しむことで、英語に対してプラスのイメージができます。
ぜひ、発音を気にするのではなく、楽しみながら本を読んでみてください。
我が家で使っていた、ダイソーの本です。現在2歳半の娘ですが、
いくつかの魚や車の名前は、英語で言えるようになりました。
こちらが本の中身です。このように、日本語・英語・英語の読み方・が記載されています。
【 注意 】赤ちゃんの時に英語をはじめるデメリット
これまでは、早期に英語教育に取り組むメリットをお話ししましたが、考えられるデメリットについてもお伝えしておきます。
日本語がなかなな出てこない
脳科学的には、英語と日本語をインプットしても問題はないということが証明されていますが、
その昔、2つの言語を使って育てられた子供は「言葉の発達が遅くなる」と言われていました。
現在は、脳科学の発展により、2つの言語を使って育てることは脳によい刺激を与えている、とされていますが、
言葉の習得段階では、脳が混乱することもあるそうです。
我が家の娘(2歳半)のケース
現在わたしの娘は、日本語と英語がごちゃごちゃになっています。
我が家の娘は生後3ヶ月目あたりから、毎日英語の動画を1時間〜2時間ほど一緒に観ています。
家では日本語しか話していない環境なので、基本的には動画から英語を学んでいます。
そして、まもなく2歳半の今、果物の名前・色・数字・アルファベットは、ある程度英語で言えるようになりました。
しかし、日本語があまり出てきません。
2歳を過ぎれば、2語の日本語で話すのが標準と言われていますが、いまだに1語の単語しか出てこない状態です。
これは、「相互排他性原理」といって、
1歳前後の子供たちは「もの1つに対して、1つの名前しかない」という認識があるのですが、日本語と英語を混ぜることで、ものに2つの名前があるというふうに混乱させたことが原因かもしれないと思っています。
この「相互排他性原理」というのは、成長とともに頭の中で整理されていくものですが、「1つのもの=1つの名前」で言葉を教えた方が、言葉の発語がスムーズに進むそうです。
言葉が遅い原因は他にもあるかもしれませんが、「日本語と英語が混じっている」状態が、少なからず影響していることは否めないと感じています。
まとめ
いかがでしたか?
赤ちゃんのうちから、英語教育をスタートさせる際は「コミュニケーションを取りながら」ということを意識しながら、一緒に楽しんで、英語に触れてくださいね!
このブログが、少しでもお役に立てたら幸いです。
では、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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